理事長の呟き
〜アンチエイジング医療に邁進する精神科医のひとり言〜
Vol.81
関東地方が梅雨入りをする前に、沖縄は観測史上最も早く梅雨明けしてしまったようです。九州方面では今年もまた線状降水帯の出現に避難勧告を余儀なくされており、今年の夏も酷暑を含めてまたもや穏やかには過ごせない様相です。
この度の「燃える男、長嶋!!」の訃報は、昭和のオジサンにはさすがにショックなニュースでした。本コラムの脱稿が遅れてしまった理由もそこにございます。私の幼少時代における野球のテレビ中継とは、巨人戦しかなかった時代でしたので、地元にご当地のチームでもなければ、必然的に野球と言えば巨人のONが憧れのスターとして洗脳されていたわけです。ましてや今の大谷君のように、日本人がアメリカの大リーグで活躍するなんて想像もできない時代でしたし。心よりご冥福をお祈り申し上げます。
前回のコラムで小職が類推診断した直後に、某女優さんの事務所から彼女が「双極性障害」と「甲状腺機能障害」であると公式に発表がなされました。私としてはうつ症状を思わせる場面を垣間見ることが出来ませんでしたので躁病説を唱えましたが、双極性障害ということはどこかにうつ症状を呈するときもあったのでしょう。そこに甲状腺機能障害まで付いてきたのには驚きましたが、これは甲状腺機能亢進症の方だと思います。
甲状腺機能亢進症を発症しますと甲状腺ホルモンの値が上昇してしまいます。そうすると身体的には多汗や心拍数の増加を自覚し、代謝亢進による体重減少等を認めます、精神的にはイライラ感の増大や易怒的な傾向を示すようになります。つまり躁病に出現する症状と似たような状態になるため、ある意味では鑑別診断が必要になるケースも珍しくありません。逆にこの2つを合併しているという病状にビックリする思いであります。1日も早い回復をお祈り申し上げる次第でございます。
さて前置きはこの程度にいたしまして今回のお題でございます。実は先月末から今月にかけて小林家はコンサート観覧三昧でございました。5月29日がサザンオールスターズさん、6月1日がGLAYさん、6月3日が竹内まりやさん、という1週間に3ステージという我ながらまぁまぁのラインナップではないかと思っております。
ここで大きなポイントとしましては、竹内まりやさん(もれなく後ろに山下達郎さん(72歳)がついてきます)は70歳代、サザンオールスターズさんが60歳代、GLAYさんが50歳代、という3つの年代にまたがってのコンサートであったという事でございます。そこで今後の余生において、“こっちがライブに行けなくなるのが先か”、“向こうがライブを出来なくなるのが先か”という思いに駆られてチケットを入手したところ、たまたま1週間に3ステージとなりまして、今回のコラムのタイトル『どっちが先か?』になったわけであります。
そうなりますと年代的に「これはやはりもう行っておかねば」が竹内まりやさん、「行けるものなら行っておきたいよね」がサザンオールスターズさん、「こっちが先に行けなくなりそうかな」がGLAYさんといった趣の3ステージなったのでございました。非常に大きな会場(今回は東京ドーム×2と横浜アリーナ)のコンサートになりますと、どのあたりの席で観覧できるかにもよりますが、60歳を過ぎた観客にとって『どれくらいの時間立って観覧しなくてはならないか』と『どれくらいの時間トイレに行くことなく耐えていられるか』の2つが大きな問題として立ちはだかるのでございます。
結果的にはサザンオールスターズさんは、開演当初の早いころから立ち上がっての観覧になりましたが、桑田佳祐さんがうまいタイミングで高齢者に優しく、座って聴くように促してくれたおかげで、終始立ちっぱなしにはならずに済みました。
GLAYさんはたまたま運よく席が立ち上がらなくても観覧できるタイプの席であったため、これも足腰に多大な影響は来ませんでしたが、アリーナ席なんかでしたらほぼ終始立ちっぱなしを余儀なくされる状況でした。しかしアンコール前の時間帯にトイレには駆け込む必要はございました。
竹内まりやさんでは来場者の平均年齢がかなり高齢になっていたこともあり、まず自分の席がどこなのか理解できない方々が開演前にかなり徘徊しておられました(笑)。明日は我が身と思いつつも自分はアリーナ席ではありましたが、アンコールまでは誰一人立ち上が(れ)ることなく、ゆったりと観覧することが出来ました。
50代~70代と年代は違えども、ステージの上での皆々様方は本当にパワフルで、エネルギッシュで、数万人の観客を前に最後までキッチリと楽しませてくれる素晴らしいミュージシャン達でありました。そう思うと最終的な幸せとは、『どっちが先か』ではなく、観に行けなくなる時も、演奏できなくなる時も、ほぼ一緒というのが理想のように思えてきたのです。
とどのつまり健康寿命のギリギリのところでお迎えがやってくるのが、人生として一番幸せなのではないかと思う次第であります。せめて平均寿命までは健康寿命を維持しておいて、そこから先のおまけに関しては、いつになるかはその人次第ですが、ピンピンコロリが多くの方々にもそれほどご迷惑をお掛けすることもなく、膨れ上がっている国の医療費にも負担を強いることもなく、最も平和で安上がりな最後の迎え方のような気がします。
そこで当クリニックは、「一生涯が健康寿命!」をキャッチフレーズに、それを実現できる診療を皆様に御提供可能な医療機関を目指していこうという思いで、これからも邁進してまいりますのでどうぞご期待ください。
「コ、コ、コ、コ、・・・米」ってこれだけコが続いたら、本当にコケコッコーの鶏のエサにしか聞こえてこない備蓄米です。有事の時用に我々の税金で買って備蓄していたわけですから、有事の時は売るものではなくて配給にするのが筋かと思いますけど進次郎大臣如何なものでございましょうか?
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